caputami’s diary

スペイン田舎暮らし&ハーブ料理

Ratafia 夏至に仕込むハーブ酒

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San Juan 生誕前夜祭の火祭り

6月23日の夜は、サン・フアン(聖ヨハネ)の誕生前夜祭。夏至が近いこともあり、夏至祭も兼ねて焚き火をして、短い夜を楽しみます。

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ウチの畑の脇に咲いているSan Juanの黄色い花

 また、夏至の前夜に採れた薬草サン・フアン(セント・ジョンズ・ワード/セイヨウオトギリソウ)は、特に薬効があると言われ、抗炎症、止血、鎮痛、消毒、防腐剤としてギリシャ時代から使用されていたそうです。


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まだ青い胡桃の実は、とてもいい香り

カタロニア地方では、この日の前後に、このサン・フアン他、30~70種類の薬草、果物の皮、木の実、スパイスなどを集め、アニスというリキュールに漬けた薬草酒ラタフィアを仕込む習慣があります。ラタフィアは、透明の瓶に仕込み、蓋をして、40日間太陽に晒します。その後、室内で保管し発酵が進み、クリスマス頃に飲み頃になります。飲み頃と言っても愉しむお酒ではなくて、体調が悪い時のための万能薬膳酒です。

今年は、近くの村のラタフィアのワークショップに参加して、たくさんの薬草を採取しました。摂りきれなかったものは、家の周りで探したり、友人に分けてもらったりして、なんとか40種類近く集めて、無事に仕込みを終えました。このラタフィアで一番重要なのは、薬草サン・フアンとまだ緑の若い胡桃を入れることです。仕込んでいる間、この緑の胡桃が放ついい香りと、新鮮な薬草の香りに包まれ癒されます。クリスマスに蓋を開けるのが今から楽しみです。

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 万能薬膳酒 甘味を足せば、お酒としても愉しめます。